相続税申告を税理士に依頼すると、どれぐらいのお金がかかるのか
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厚木市で 相続手続 支援をしている、税理士・相続手続相談士の小川正人です。
相続 の際に必要な戸籍集めや口座解約、各種名義変更をお手伝いさせていただいております。
税務署への相続税申告は、相続の発生を知った日の翌日から10ヶ月以内にしなければなりません。(納付についても同期限となっています。)
申告は相続人自身で期限内に実施します。
もし、申告を怠ったり、申告漏れや内容に誤りがあったりすれば、ペナルティとして延滞税や、無申告加算税、追徴課税を課されるため注意が必要です。
期限内に間に合わせる+正しい申告をしなければならないので、相続税の申告はハードルが高い作業です。煩雑で専門知識も必要なため、できれば専門の税理士に申告を任せたほうが安心です。
しかし、税理士に依頼すると『費用が高額なのでは?』『どう依頼すれば良いのか?』と不安に思う人もいるでしょう。
よって、本コラムでは、相続税の申告が必要な人に向けて、税理士報酬の相場や税理士選びのポイントを解説します。是非、参考にしてください。
税理士報酬の設定は自由
税理士の報酬は決まった額が設定されているわけではありません。
かつては報酬に関しての規定は法律で定められていましたが、税理士法の改正により金額は自由化され、現在では個々の税理士事務所によって異なっています。
また、基本の報酬額とは別に、特別料金として追加の報酬(加算報酬)を設定している事務所もあります。
報酬の相場
相続税の申告を税理士に依頼すると、「基本報酬」と「加算報酬」が発生します。これらを合計した一般的な依頼料金の相場は、遺産総額の0.5%から3%程度となっています。
基本報酬とは、依頼する際に必ず発生する費用のことで、遺産総額に対して費用が変動することが一般的です。遺産のトータル金額が多いほど申告に向けての業務量も増えるため、費用も高くなる傾向にあります。
一方で加算報酬とは、各状況に応じて生じる費用のことです。たとえば、遺産に不動産が多い場合や、相続人の数が多い場合、また申告期限が近いといった状況で加算されることがあります。
価格が上がる要素とは
税理士の報酬額が相場よりも高くなる場合があります。具体的には以下の例があります。
- 申告期限までの時間がない
- 相続人が多い
- 土地評価が複雑
(1)申告期限までの時間がない
相続税の申告期限は、被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月と定められています。
この10ヶ月を長いと感じる人もいるかもしれませんが、実際には必要書類を集めるのに時間がかかり、相続人確定や相続財産の計算等にも手間がかかるため、結果的に時間が足りなくなることが多いのです。
時間がない状態で税理士に依頼する際には「特急料金」が発生する可能性が高いです。
期限までの日数がどのくらいで料金が変わるのかは、各事務所によって異なるので確認しましょう。
(2)相続人が多い場合
相続人が多ければ、必要な書類の数が増え、申告書の作成や手続きが複雑になります。
そのため、相続人数に応じて細かい加算報酬を設定している税理士事務所も多いです。
(3)土地評価が複雑
相続税申告で特に難しいのが、土地の評価と言えます。
相続財産に土地が含まれる場合、その評価額を算出して総額に加える必要がありますが、土地の場所や形状によって、相続税評価は異なります。
例えば、土地がいびつな形をしていたり、間口の狭い旗竿地だったりすると、通常よりも評価額が低くなります。また、自宅として使っている土地よりも、賃貸用マンションなどの貸付地の方が評価額は下がります。
こうしたさまざまな条件を考慮する必要があるので、土地評価は非常に難しいのです。
税理士に依頼した場合でも、土地の形状が複雑だったり、相続した土地の数が多く評価に手間がかかったりする場合には、追加報酬が発生する可能性があります。
税理士選定のポイント
実際に税理士に依頼する場合、どこの事務所にお願いしても良いということにはなりません。相続税申告において適切な税理士を選ぶには以下のポイントに注意しましょう。
(1)相続を専門にしている
税理士の業務は多岐にわたりますが、相続税申告を依頼する場合は、必ず相続を専門にしている税理士を選びましょう。
相続専門の税理士を選ぶことで、次の2つのメリットが得られます。
- 節税の可能性が高まる:専門性の高い税理士は、相続税に関する特例や節税方法に詳しいため、相続財産を効率的に管理し、税額を抑える提案が期待できます。
- 迅速な対応が可能:相続税に特化した税理士は、年間に多くの案件を手掛けており、業務の流れを熟知しているため、申告手続きをスムーズに進められるでしょう。
(2)報酬額を明確にしている
報酬を料金表で公開せず、個別見積もりを基本とする税理士事務所は避けた方が良いでしょう。
そのような事務所は、作業量を十分に把握できていない可能性があり、後から追加報酬や手数料が請求されるリスクがあります。
安心して依頼するためにも、ホームページに報酬を明示している事務所や、料金シミュレーションで事前見積もりができる事務所を選びましょう。
(3)実績が豊富である
税理士事務所の実績はとても重要な判断材料です。目安としては、実務経験が5年以上、年間10件以上の相続税申告案件を手掛けている事務所であること。
実績が少ない事務所では、手続きがスムーズに進まず、ミスが発生する可能性もあります。
なんでもそうですが、経験があるとないとでは、大きく違うのです。
(4)評価額の算定ができる
不動産の評価額は、相続財産の中で最も高額になることが多いため、その算定が相続税額に大きく影響します。
「相続税路線価」を基に評価額を算定するだけでなく、土地の現地調査などを行い、節税のためのポイントを見つけられる税理士を選びましょう。不動産に詳しい税理士に依頼することで、適切な評価額算定や節税対策を期待できます。
まとめ
相続税の申告期限は、「申告者が相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内」と決められています。「10ヶ月もあるし、余裕があるな」と多くの方が思うでしょうが、実際には申告期限ギリギリになってしまうケースがほとんどです。中には、ご自身での申告が間に合わないケースもあります。
相続税の申告は単純なものではありません。税額の計算にしても、相続財産の把握・法定相続人の確定・遺産分割の決定等々、様々なプロセスが必要になります。
ご自身で全部を処理するとなると大変な負担になりますが、専門家に任せると安心です。
弊所であれば、相続税申告も含めた相続に関する手続きをサポートすることができます。何をすればよいか分からない、忙しくて時間が取れないといった方にお勧めです。無料で相談できるので是非一度問い合わせてください。
相続の手続きでお困りのことがございましたら、相続手続の専門家・相続手続相談士のいる厚木相続相談センターまでお気軽にご連絡ください。
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1960年東京生まれ 早稲田大学商学部卒業
1989年税理士登録
相続手続きについての執筆活動もしているエキスパート。
複数の事務所勤務を経験後、1995年厚木市に税理士事務所開業。2015年法人設立、代表就任。
税務や会計にとどまらず、3C(カウンセリング、コーチング、コンサルティング)のスキルを使って、お客様が幸せに成功するお手伝いをしています。
■著書
「儲かる社長がやっている30のこと」(幻冬舎)
■執筆協力
「相続のお金と手続きこれだけ知っていれば安心です」(あさ出版)
「事業の引き継ぎ方と資産の残し方ポイント46」(あさ出版)
その他多数。